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うつ病・受容と共存・2

受容と共存 夫とはうつ病をきっかけにこれまで以上に話し合うようになりました。 発症から診断、治療など大変なこと、つらいことはたくさんありましたが、それを一緒に乗り越えてきたことで夫婦の絆がより深まったような気がしています。

うつ病になったことでさまざまな気づきを得たり、これまでどれだけ夫が頑張ってくれていたのか再認識して、改めて感謝したり…。 今では、うつ病になる前よりも今の夫に恋しています。

うつ病が教えてくれたこと

私が素直に気持ちを吐露したことがよかったのでしょうか、夫もポツポツではありますがこれまでに感じていたことを話してくれるようになりました。

自分が何となくおかしいと思いつつも、認めたくなかったこと、どうなってしまうのか怖かったこと。 妻や子どもたちが心配してくれることはわかっていたのに、「どうせこのつらさは理解してもらえない」と後ろ向きに考えていたこと。 感情のコントロールができず、時々言いようのない不安に駆られて、「いっそ死んだ方がいいのでは」という衝動にとらわれたこと…。

「担当医には話したけれど、君には話せなかった。自分がこんなふうになってしまって、見切りをつけられたらと思って…」 それは私が初めて聞く、夫の弱音でした。

私は「話してくれて嬉しい。でも、私も子どもたちもうつ病だからといってあなたを見放したりしない。心の病気なだけで、あなたは私の大切な夫で、子どもたちの父親だから」

いつしか、二人で手を取り合って泣いていました。 その時やっと、担当医の言った「うつ病を受け入れる」とはどういうことなのかが腑に落ちたような気がします。

ついに寛解!でもすべて解決ではない

それから間もなく、夫は「寛解」を言い渡されました。 規則的な生活ができるようになり、食欲もだいぶ戻ってきていた(ついでに言えば性欲も)ので、そろそろかな、とは思っていましたが、実際に言われるとやはり嬉しいものですね。 でも、以前にも指摘されたように、再発の危険が最も高いのは症状の治まった寛解期。

いきなり仕事にフルタイムで復帰したりするのは気が早すぎるようです。 担当医からも寛解期の注意点について指導され、無理はくれぐれもしないようにと釘を刺されました。 薬をきちんと飲むこと、経過観察のための通院はもちろん必要ですが、一区切りついたような思いです。

社会復帰は焦らず、マイペースで

夫は自分が「うつ病である」ということを、自ら公言するわけではありませんが、受け入れられるようになりました。 上司に寛解を報告し、仕事についても無理のない範囲…一日数時間から半日程度の勤務から始めて、徐々に復帰していきたい旨を伝えたようです。

幸い、会社も理解を示してくれ、今後、社員の誰かが心を病んだ時のためのガイドラインを作りたいようなことを言ってくれたとか。

「夫のうつ病」、初めはどうなることかと思った我が家の重大事件。 しかし、今はそれによって夫婦や家族の在り方、真の絆を再認識することができ、私たちにとって必要な試練だったのではないかと考えることができるようになりました。

夫も完治したわけではありませんが、今なら再発しても自信を持って「一緒に頑張れる!」と言えます。